2番めの猟銃
コイツとは、10年以上の付き合いです。猟期中に猟銃が壊れた場合、取り合えずの修理で治れば良いけれど、外国からパーツを取り寄せたり廃銃になった場合などは、運用できるようになるまでにしばらく時間がかかります。
当時は古いトラップ銃しかなかったので(今も使ってます)、いつ壊れてもおかしくないから、もう1本追加することにしました。
僕の2丁目は近射用の軽量なセミオートガンです。
それは、コジュケイ用に振り抜きの良い銃で、上下二連に比べて一発のアドバンテージがあること。
もともと、機械ものが好きなので、ブローバックして排莢されるメカニカルな動作にも憧れてました。
丁度、前の犬が調子悪くなり有害駆除や大物猟をすることにもなったので、その時の予算の範囲で、程度の良い銃を購入することにしました。
骨董品です。
ベースは多分Model A300(A301かも)です。10年間売り続けたロングセラーモデルの最終型。
ガルシアは米国でベレッタを輸出する会社ですが、1976年に倒産しました。
最近A400の廉価版として、A300の名前が復刻されてます。
ALは、Autoloader(オートローダー)の略で、AL-3は3番目のモデルということです。
当時でも流石に古すぎということで、安く売ってくれました。
中古の猟銃を選ぶ基準は、値段と工業製品としてのクオリティの高さです。
散弾銃の命中精度は中古銃でも新銃でも、ほぼ同じです。
人の体は50年程度ではそんなに変わりませんから、ハイリブとかデザインなどの流行りを追わなければ、それなりの物は安く手に入ると考えてます。
彫刻には何のタクティカルアドバンテージはありませんが、同じモデルならより高い装飾の施されたものの方が、大切に使われた可能性が高いです。
実際にセミオートガンは、数社の中古の中から選ぶことが出来ましたが、中でもこのAL-3は、各パーツの精度と仕上げ安全機構の部分で雲泥の差があります。
ベレッタにはファンが多くて、帽子からナイフまでベレッタで揃えている人がいますが、その気持がよくわかります。
AL-3は古いモデルにも関わらず、一見して全体の雰囲気で”良い”と思いました。
遊底の動作音も低く滑らか、バラしてトリガーassyを確認すると、前のオーナーが各パーツの接点に磨きを施してありました。
そして、何かのおまじないでしょうか?チューブのスペーサーの中に、雉の胸の辺りの羽根が一枚だけテープで貼り付けられていました。
偶然にも、銃床の長さが今まで使ってたトラップ銃と同じ、肩付け頬付けが一発で決まったのが決定的な理由です。
基本設計
A300シリーズはA303まで( 1965-1992)30年余りに渡って基本設計が一緒。A-390シリーズになっても互換性こそ無いものの、メカ的な機構に大きな変更はありません。
比べてみたら、1オンス軽くなって、リコイルが若干少なく24g装弾が使えるようになってました。
大きく変わったのは、カットオフスイッチ(A302から付きます)が追加されたのと、デザインです。
スラグ弾を撃つこと、コジュケイの近射、そしてスキート射撃までカバー
因みに、インプシリンダーはスラグ弾を平筒で発射した場合、グルーピングが安定する丁度良い絞りです。
整備性
セミオートなのでメンテナンスが必要です。部品点数は多いですが、ASSYで纏まって分解できるので、掃除は簡単。
エレベーター、ボルトキャリアとロッキングブロックなど、可動部分のグリスアップを怠らなければ、スラグなどの重い弾を使用し続けても大丈夫なようです。
自分でできないなら、定期的に銃砲店で整備して部品の交換して使う方が良いです。
インプレッション
トラップ銃と比べて反動は強いですが、スキートポジションで設計されているので、ベントが低く、数段早い頬付けと銃のスウィングが可能です。慣れないうちは、十分に肩付けする前に撃ってしまい、ジャムってしまうこともありました。
前が軽いので、鳥より先に銃が走ってしまうこともありますが、慣れるにつれて瞬間的に思った先に散弾が撃ち込める様になりました。
ここまで使い込むと、動的射撃が面白くなります。
コジュケイ猟で毎回ぶん回してますが、このような使い方ができるのも、絶妙なバランスが為せる技です。
セミオートの弾の出し入れは正直面倒です。
カットオフスイッチが付いてないので、薬室から弾を取り出すには弾倉の弾も取り出さなくてはいけません。
昨年、ヤマドリ猟の時に、沢で滑って転び、レシーバー左側に大きな傷があります(泣)
ささくれた部分はペーパーでリペアしました。
塗り直そうか?そのままにしておこうか?悩んでいてそのままになってます。
https://hamakaze360.blogspot.com/2018/02/blog-post_18.html
デザイン古さは否めないですが、シンプルで美しい銃です。
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