英系と米系
米英の混血も多いので、一概には言えませんが、気質の違いを大まかに分けると…
米系
英系にハウンドの血を追加注入して改良したのが米系です。米系の魅力は、なんと言ってもスピードと猟欲です。
興奮度が高いのでとても良く走ります。
米国の広大な牧草地を狩るように出来ているので、無尽蔵のスタミナを持ってます。
そして、電気ショックを使った強制訓練にもよく耐えます。
この有り余るスタミナとスピードをコントロールするのが、米系を使う魅力と言っても良いと思います。
グランドワークが得意な個体が多いです。
英系
英系は米系に見られる興奮性は全く無いのですが、繊細で敏感。
主人との協調性にとても優れています。
在来系と呼ばれる系統も英系、このタイプは鳥にとても強いです。
飛び込みも回収もできる個体が多いです。
興奮性が少ない分、褒めて伸ばす訓練がよく入ります。
反面、米系のように強制訓練をすると、個性を壊してしまう可能性があります。
バードワークが得意な個体が多いです。
海外のFTに見る英系と米系。
イタリア(英系)のFT(フィールドトライアル)
カッコイイ!モーターでも入ってるみたいw
英系でも気持ち良いくらい走る。
もっと早いアメリカのFT Horseback!! 対象鳥はボブホワイトかな?
ぶっ飛ぶ米系!白い稲妻!早すぎて主役のはずのワンコが点。
馬を使わないと追いつけないッ
ホント感動。
FTは勝負の世界なのでシンプルです。
競技は演技をして見せることが仕事なので、走ってるのを見るだけで感動します。
絵になりますね。
他の犬より早く鳥を見つける為に、効率を重視してるから、走るスピードも速いです。
そして、制限時間内に全力を出し切るようにできていますし、そのように訓練します。
米系英系、共に輸入犬はFTchのタイトルを持って入ってくるので、競技犬です。
車で例えるとフォーミュラーカーと同じで、勝負に使うものです。
どちらが優れているか?
実猟をやるなら英系
先にも書きましたが、英系は興奮性の少なさと主人との協調性に優れているので訓練がしやすく、鳥に強い個体が多いです。
なので、仔犬の頃から自然鳥を追うようになり、すぐにポイントして鳥を抑えるようになります。
協調性の良さは、そのまま主人の到着を待つことに繋がり、猟野で指示はほぼ必要がありません。
また、鳥に対しての繊細さは興奮性の少なさと相まって認定態度に現れます。
接近からポイントまでの鳥との攻防を楽しめますね。
実猟に使うなら英系にしたほうが猟趣に長けていて、失敗は少ないのです。
しかし、FTでは米系に比べて足が遅いことと、認定態度があることで先手を相手犬に許すことに繋がるので不利です。
FTをやるなら米系。
全猟では40年以上米系が主流です。
ジャッジも米系で育ってきているので、幼犬、若犬共にとバードワークよりもランニングスピードがある犬が好印象。
なので、バードワークが貧弱でも幼犬から賞を取ることができます。
スピードがあることは、フィールドで相手犬より先手を取りやすいです。
しかし、実猟にあっては、足の速さが足枷になることが多いのです。
走る個体で協調性が弱いと、走った先で呼び戻すことが頻繁に必要になります。その度に呼んでいては繊細な日本雉は逃げてしまします。
興奮性が強すぎて、鳥に当たってそのまま蹴り出し、鳥が出たことで興奮し、主人の呼びも効かずに遥か彼方で勝手に狩るようなこともあります。
興奮性と走力をコントロールすることは、それなりのテクニックと犬が成長する時間が必要のようです。
米系と英系はそれぞれに特徴がありますが、全猟FTのチャンピオン戦も見ると、その違いは無いように思いました。
訓練が行き届いて完成された個体なら、米系でも小さく丁寧に狩れるし、英系でもスピードがあり広範囲を狩れます。
鳥に対しても、成犬レベルになれば上手に処理できるようになるので、その差はないでしょう。
本当のところは、訓練技術とワンコとの相性が会えば、米系でも英系でも変わらないのかもしれません。
セブンは英系。
うちの猟野で使える犬は、同じポインタでもカバードックと言われる藪の多い見通しの効かない場所で使う犬です。
雉とコジュケイ、たまに山岳のヤマドリを狩る。使役するワンコはそんな使用に耐えるワンコになります。
実猟をするなら、地元で実猟実績のある血統にするのが一番です。
セブンの両親は鉄砲屋のワンコなので、お客さんと一緒に猟場に出て、主人と仕事をする接待狩猟専用犬です。
この動画は英系のセブンと米系のラッキートリガーの共猟の様子です
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