こんな鬼畜な試験に挑戦する奴は、余程の自信家か、ただの馬鹿!
受験生の皆さん!GWも終わって、8月の模擬試験に向けて本気出す時期です!貿易の現場にいると、その倍率の高さは初めから分かりますが思った以上に狭き門です。
僕は独学で受験して受かりましたw
誰も教えてくれない通関士試験の難易度!!
年一回の実施にも関わらず、運営側の事故が多いので、ギャンブル性がとても高いです!そして、出題範囲がとんでもなく広いです。
3科目の出題全てが一発合格ライン(正解得点6割)に入らないといけません。
しかし、3科目(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)は、実施後に受験者の得点数が少なくなると、正解得点数のラインが5割まで引き下がります。
僕の受けた第52回の通関士試験では、(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)5割に引き下がられてます↓下の方にありますw
特に実務試験は、参考書や過去問で問われていない問題が出題される傾向にあります。
中でも輸出入申告書問題で、hsの振り方や順番、現実支払価格の判断を、ひとつ間違うだけで芋づる式に大きく減点されるのが難易度を上げている理由。
某有名講座では合格する人の条件として、”読む書くなどの、普通以上の能力が必要”とありましたが、最初はこの意味がちょっと良く分かりませんでした。
貿易現場で、国際倉庫で保税貨物を取り扱ったり・海上コンテナーの運行管理者として働いた経験があるので、多少の知識はありましたから『ある程度理解できれば、後は暗記で行けるんじゃね?』と思ってたのですが、甘かったです。
参考書を一通り読んで、確認問題を解こうと思ったのですが、全くわからないのです。
まず、問題慣れしてないので、問題の問いてることが良くわからない。法律専門用語の基礎が出来てない(例えば、届け出・承認・確認・申請など違いがわからん)ので、そこから学習することが必要でした。
やはり、読む・書く・計算する、などの能力を資格取得の為に特化する必要があるのです。
総じて各通信講座やスクールは、生徒を集めるために通関士試験の合格倍率は10%~15%と言いますが、3科目受験の実際の合格倍率は、もっと低く難関です。
各講座やスクールで数十人で学習しているなら、その中でも上位1.2名に入っていないと合格はありません。
模擬試験会場で、100人居たら3~4数名しか合格できないです。
本試験会場で、300人並んでいたらその中の数名しか合格しないのが現実です。
下記、実際の合格率を計算しましたw
第52回通関士試験結果について。
http://www.customs.go.jp/tsukanshi/52_shiken/52shiken_kekka.htm
通関業法(昭和42年法律第122号)第27条の規定に基づき、平成30年10月14日(日)に実施された第52回通関士試験の結果の概要は、下記のとおりです。
記
- 1.受験者数・合格者数等
受験申込者数 | : | 8,491人 | (前年比 98.4%) | ||
受験者数 | : | 6,218人 | (前年比 95.1%) | ||
[うち試験科目の一部免除を受けた者] | |||||
1科目免除 | : | 607人 | (うち公務員で免除を受けた者 9人) | ||
2科目免除 | : | 130人 | (うち公務員で免除を受けた者34人) | ||
合格者数 | : | 905人 | (前年比 65.0%) | ||
合格率 | : | 14.6% | (前年 21.3%) | ||
合格基準 | : | 下表のとおり |
試験科目 | 合格基準 |
通関業法 | 満点の60%以上 |
関税法等 | 満点の60%以上 |
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 | 満点の50%以上 |
試験実施税関別合格者数:下表のとおり (単位:人)
函館税関 | 16 | 神戸税関 | 119 |
東京税関 | 335 | 門司税関 | 65 |
横浜税関 | 102 | 長崎税関 | 10 |
名古屋税関 | 131 | 沖縄地区税関 | 8 |
大阪税関 | 119 |
今回の合格率は14.6%前後ですが、合格者737人のほとんどは1・2教科試験免除者です。
3科目受験合格数168人=(合格者数905人-1科目免除607人-2科目免除130人)
免除者除外数受験者数5481人=(受験者6218人-1科目免除607人-2科目免除130人)
3科目受験合格者%=168/5481*100=3.0651...%
100人いたら上位3番以内に入らないとダメだ。
こんな鬼畜な倍率の試験に何度も挑戦するやつは、
余程の自信家か、規格外の馬鹿!
通関士試験とは
通関士資格は、貿易関係で唯一の国家資格です。貿易の税理士です。
荷物を輸出入するには税関に※hsコード付帯して、荷物の輸出入の申告をしなければいけません。
また輸入する時は関税の申告を実行関税率表に沿って、税関に申告しなければなりません。
これらの煩雑な手続きを、輸入者に代わって行える資格が通関士資格です。
実際に通関士として従事する人は一握りですが、”お国から関税を扱える資格者”というお墨付きをいただけることで、とても信用のある資格です。
業界では初対面で名刺を頂いた時に”通関士資格保有者”とあれば、一目置きますし、お互いの関係を作る上で自己紹介の折に必ず話題にします。
金バッチの様なものですね。
通関士試験の難易度は年々上がり、10年前は独学でも初年度で一発で合格する人も多かったのですが、最近では通信教育受講者でも数回チャレンジしてやっと合格するほど難しくなりました。
独学で短期間の一発合格を狙うと燃え尽きてしますから、最初の2年程度で基礎を固めたら、気長にコツコツ学習していくほうが良いと思います。
それでも合格ラインのギリギリで落ちると、結構メンタルに来ますから、気長にって訳には行かないかも知れません。
しかし、10回受験で合格しましたって人も多いのですから、数回落ちても気にしないように。
*hsコードとは、国際貿易商品の名称及び分類を世界的に統一する目的のために作られたコード番号です。世界共通の番号で、髪の毛から宇宙船まで、ありとあらゆるものに付けれらてます。
免除制度
通関の実務経験が5年以上あれば(1科目)難関の実務試験が免除されます。通関の実務経験が15年以上あれば(2科目)難関の実務試験と関税法他が免除されます。
どれも官庁か通関業務実務者にしか適用されませんが、実際は現場の人でも通関実務従事者としての証明があれば有効なので、会社にお願いすれば書いて貰えるかもしれませんw
独学で合格するには
最低学習時間は350時間と言われてます。実際、これでは全く足りません(泣)独学では、おそらくその3倍必要です。
学習に近道はありませんが、参考書と過去問を繰り返し消化して、自分のものにしていくしか方法がありません。
なるべく効率よく学習するには、それなりのやり方があります。
資格勉強に学習慣れしてないならば、通信講座などで学習するのが一番早道ですし、簡単です。
みんなで集まって講義を受けたりテストをしたりするので、否応でも頭に入るし頑張れるのでオススメです。これなら350時間で間に合う。
多少お金が掛かっても、参考書など買わなくて済むし、休日に8時間程度の講座教室で学習して、平日の学習は宿題を消化すれば良いだけなのでシンプルです。
僕は、普通に仕事していて家族もいますし、休日は好きなことをしてリフレッシュしたいので、時間を拘束される講座は考えませんでした。
時間が掛かっても、費用はお小遣い程度でパスしたかったので、独学一択です。
0から始める通関士の具体的な学習の方法
実務と一般問題と分けて学習します。1時間目:通関業務と2時間目:関税法他は6割が合格ラインですが、9割程度の理解できていないと3時間目:実務の合格はありません。
参考書を読む→問題を解く→良くわからないから、参考書でどこを問いてるか確認する。→参考書の赤い字だった。
最初は第1章から、参考書の赤い字をノートに書き写すところから始めました。
もうほとんど写経の世界です苦行です。
学習といっても地道な反復でしか覚えられないし、それをやらなければ意味を理解できないので、とにかく参考書の赤い字をノートに書いて、確認問題をやる。
間違えたら、参考書で確認する。過去問をやる。
間違えたり自信がなかったら参考書で確認する。
この地味なルーチンが一番効率が良いです。
一通り写経すれば嫌でも頭に入るので、後は過去問をやり込むだけです。
最初は全く進みませんが、次第に学習慣れしてきて、理解のスピードも上がります。
問題の傾向として引掛けを誘ってる部分だとか、正解を避けてる問題だとか、出題者の意図するところも分かるようになるまで、地味にやり込む事がおすすめです。
書類作成に関しては0からの申告書と通関実務集中講座を繰り返し。
後はwebサイトの通関士ポータルの過去問をやって、とにかく申告書に慣れること。
計算問題は点数を取れる部分なので確実にマスターします。
学習計画
3年で合格しようと計画してました。学習は4月から10月まで。GW終了までには、一通り参考書で学習して、各章ごとに過去問を説いて確認。
それから本番まで、過去問を説いて、間違えたところや理解が不十分なところを補填するルーチンワークです。
平日は関税法他を仕事帰りにファミレスで毎日2時間程度、仕事の合間にも過去問を解いてました。
週末は日曜日に図書館に行って、本試験の過去問を実際の試験時間で解いて、答え合わせをしてました。7時間程度
学習は作業です。
どれだけやったか積み上げたかです。
参考書
参考書は毎年買い直してました。同じ会社の参考書を次の年の最新版に買い直して勉強してもあまり意味はないかもしれません。独学では、思い込みや勘違いしているところ、分かっていないところが沢山あるので、それらに気がつくように、他の会社の教材で勉強したり工夫が必要です。
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わかりやすい。
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誤植が多い。
↓これから始めると理解しやすい。
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ですが、この過去問集はやるべきです。
通関士様登場!
自分の扱う輸出貨物の立ち会いに来た彼。
会うのは2017の試験会場以来。
社内の通関士講座に2年通っても落ち続け、超絶忙しいAIR貨物を扱う職場に転勤。
一時は『飛ばされた!!』と落ち込んでましたが
腐ることなく独学で1年学習して第51回通関士試験合格。
会うのは2017の試験会場以来。
腐ることなく独学で1年学習して第51回通関士試験合格。
諦めなかった彼は男です!えらい!
最初から勘違いしか無かったような気がするw
税関の上席監視官に直接褒められてこの笑顔
今は通関から離れて、通関士資格保有者として営業職で活躍中。
早く彼女作れw
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