2015年9月12日土曜日

革砥を作りました。(研磨剤とか)


このタイプの革砥はパドルストロップって言うんですよね



今までナイフの砥仕上げには、革の切れ端に青棒を擦り付けて
申し訳程度にフキフキして善としていましたが…


やっぱりちゃんとした革砥で仕上げると、格段に切れ味が違うので

今更ながら作ってみました。


材料

ベニア端材 5cm×35cm×0.7cm程度 
革端材 厚さ3mm程度
接着剤 革を接着できるの
ならなんでもいいと思います。


作り方

1.ベニア材の面取りをする。
 端材は切りっぱなしだったので、角のささくれをサンドペーパーで整えました。
  
2.革をベニア材に合わせて切り出す。
 無駄のないように工夫して切り出します(5cm×22cmでした)

3.革をベニア材に貼り付ける
 今回は、革にボンドを塗り圧着しました。

4.乾燥したら出来上がり



早速、革砥に青棒を塗ってナイフを研いでみます。

この革砥はハンドルをしっかり握れて固定できるので研ぎやすいです。

コピー用紙で試し切り

やっぱり刃の滑りが全然違いますね~
カミソリみたいな切れ味なんですよ。




革砥に使う研磨剤


これ、いつも使っている研磨剤です。
ステンレス系のナイフが多いので、青棒を使っています。
布に付けて、ナイフのブレードをフキフキしてもピカピカになります。

うちの近くの革職人も青棒を使ってました。




人によっては白棒が使いやすいと言う人もいます。


白棒は青棒よりも荒い研磨剤です。
高い物でもないので、使ってみるのも良いかも。



さらに荒い赤棒


因みにステンレスにバフ掛けする時は、
赤棒(中仕上げ)→白棒(仕上げ)→青棒(鏡面仕上げ)と進めます。


追記

g+投降後にKan Kankanさんから
貴重なコメ頂きました↓ 参考になる~

※ 以下は私の革砥に対する考えです。
釈迦に説法な内容だとは思いますが、一部でも参考になれば幸いです。

芯材は薄い板材ではなく角材や厚みのある胴縁を使っています。
1センチ以下の薄い板では狂いがなくても「撓み」が出ます。
木目が弱く身の積んだ硬い木が最適ですね。
正確を期すなら、木材に薄いアルミ板を貼ってから改めて床革を貼るのも方法だと思います。

板材の狂いや歪みよりも、革材が平滑・均等に貼られている事が重要です。
単純にボンドで革を貼っただけでは細かい凸凹は避けられません。
貼り合わせた後、板材で挟んで万力をかける等の圧着をしないときれいな平面に仕上がりません。
私は薄手で幅の広い両面テープを使い圧着しています。
革砥は刃の沈み込みを出来るだけ防ぐ事が重要なので、薄い革を薄く均一な接着層でムラ無く貼り合わせるのがベストです。

硬い革が貼り易く、刃の沈み込みも少なそうに見えますが、床面の起毛が硬くザラザラとした研ぎ味になってしまう。
床面のきめが細かく柔らかくて薄い革が革砥には良いと思います。
私は厚さ約1ミリの革材を使用していますが、入手可能ならばもっと薄い革を使いたいです。

それから、革材の床面にはカーペットと同じように起毛の向きがあります。
指でこすって起毛が逆毛立つ向きをよく確認します。
一方向に揃っていれば良いのですが、一枚の革でも場所によって向きが変わっています。
私は出来るだけ向きの揃った部分を選んで革砥を作るようにしています。

次に革砥に使う研磨剤ですが、先ず、粒度(粗さ)を知らないと始まりません。
せっかく#3000の砥石で研ぎ上げても、その後に粗い研磨剤を使ってしまっては本末転倒ではないでしょうか。

市販の固形油性研磨剤だと
赤棒#300
白棒黒棒#1200
青棒#3000
となります。

これで解るのは白棒は粗すぎないか?
白棒を使うよりは、#1000~2000といった中仕上げ用の砥石を使うべきではないかという事です。
粒子の粗い研磨剤は革砥の寿命も縮めます。

大工さんや板前さんは革砥を使いません。
理由の一つは、革砥では「沈み込み」が起きるので正確・精密な刃付けができないからです。
研ぎの仕上げには#5000以上に相当する天然の硬い砥石、合砥(あわせど)を使います。
合砥は高価な上に使いこなすのが難しいですが、#1000~2000といった番手(粗さ)の砥石は我々素人にも充分使いこなせる上に安価です。
刃物研ぎの練習にも最適な番手の砥石だと思います。
革砥の使用は、刃先に残る微細なカエリ(バリ)を落とすだけに留めるのが適切と思います。
2000番程度までの仕上げは積極的に砥石を使いたい所です。

バークリバー社の固形コンパウンドは青棒や白棒とは規格も成分も全く違うものです。
粒度は、黒#3000、緑#6000、白#12000
私は使ったことがありませんが、黒は青棒などの国産品で代用が出来るでしょうし、緑は目詰まりし易く不評な様です。
白は粒子が硬く大変優秀だと聞きますが、12000番と言う非常に細かい仕上げが多くの人にとって果たして必要なのか?
高価な上に国内では入手困難なのも問題ですね。

日本磨料工業・ピカール
ホームセンター等で広く販売されているピカールを革砥に使っている方も多いと思います。
ボトル入りピカール液とチューブ入りピカールケアーは、研磨剤20%平均3ミクロン 4000番程度
平缶入りのピカールネリ、研磨剤40% 平均10ミクロン 1500番程度
ボトル入りかチューブ入りが革砥には好適。平缶入りのピカールネリは粗すぎます。
入手しやすく廉価なのが美点ですね。

結局、青棒とピカール液が革砥の研磨剤としては適切ではないでしょうか。
私は自動車用や工業用のコンパウンド・研磨剤も試してみましたが、目詰まりが酷かったり、細かすぎて使用感のないものだったりでお勧め出来るものが見当たりませんでした。極端に高価なダイヤモンドペーストは論外です。

革砥の手入れは、シリコンオイルや刃物椿油をたっぷり含ませてから、歯ブラシで表面を軽く叩いたり擦って、コンパウンドの目詰まりを除去しています。
最後に油分を雑布で拭き取って終了。

灯油で革砥を洗ったり、金鋸の刃で目詰まりした表面をほじったりするのはお勧めできません。
著しく革砥を痛めます。

革砥はコンパウンドや手垢で木質部分が汚れるので、組み立て前に塗装などの防汚処置(防水処置)を施しておくとさらに良いと思います。
湿気を吸って狂いや反りが出ることも防げると思います。

最後に、これらの研磨剤やコンパウンドは人体に有害な成分が含まれるので、調理に使う刃物は研磨後、充分な洗浄を心がけたいですね。


追記:2017.02.17.
リンクが切れてたので、更新しました。